さいたま市での障がい者給付での購入(普通型電動車椅子)

昨今は電動車椅子も様々な種類が増えてきました。とりわけ障がい者給付では簡易型と普通型に分かれます。一昔前は簡易型は軽量、折りたたみ可、走行性能が普通型に比べて悪い。普通型は重く、折り畳み不可、走行性能が良いものが普通でした。

先月、弊社にお問い合わせ頂いたさいたま市在住の方がPW-999ULを1週間デモ試乗して頂き購入を検討していました。同じ病気の知り合いの方がPW-999ULに乗られていて知ったとのこと。

弊社でも東京都や神奈川、千葉、大阪などで給付の実績(すべての市区で試乗から納品まで問題なくスムーズでした。給付不可は審査で操作に難ありのみ)があり対応可能と回答しましたが、さいたま市は上記の古い知識が基準にあり、軽量で折り畳みができる普通型は電話対応の段階でかなり渋られます。「まず簡易型で試さないと…」と。さらには簡易型を審査までに自分でレンタルして借りて下さいと言われたそうです…。あり得ません。

簡易型と同時に審査も受けましたが、健常者にしかできない体勢で車に乗せて、こうやればできますとか、簡易型の利点のみPW-999ULの欠点のみを挙げられた形で最初から比べる気が無い対応、高齢なご本人ご家族が取り扱うことを考えていない自分目線のマニュアル対応で残念でした。二言目には「安全」を口にされていましたが、使用する方の用途、生活環境は加味されていません。「車に乗せるなら簡易型」とも言われました。PW-999ULのほうが小さく、8㎏軽いのにです。使いづらいものを支給されてもご本人ご家族の負担が増えると私どもは考えます。

給付する場合、給付実績が無い新しい製品は部品ごとに見積して登録する必要があるのでお役所には手間がかかるのかもしれません。最後に「さいたま市は厳しいんです」とのこと。普通型の給付もあるそうですが、簡易型では走行できない環境にお住まいの方やチルト、リクライニングが必要な方用の50~100㎏大型な物だけのようです。

ご本人は大変残念がっていましたし、弊社も当然他の市区同様に操作に問題無ければ給付できると考えていたので申し訳ない気持ちでした。

提供側の押し付けではなく、介護保険のように利用者や介護者、生活環境、使用目的などに合わせた福祉用具を提供する体制がすべての市区町村で障がい者給付にも反映されるといいと思いました。