電動車いすの後方転倒と片流れ

今回は電動車いすの後方転倒と片流れについてお話いたします。

簡易型、普通型4輪電動車椅子の後方転倒と片流れは重心の位置でしやすさが変わります。ほとんどの物が後輪駆動で駆動輪が大きいタイヤになっています。このタイヤに搭乗者の荷重がかかることで横傾斜路での片流れは防げます。しかしこのように荷重をかけるには座席の真下、あるいは少し後方程度に後輪を設置する必要があります。こうした場合は後方転倒のリスクが上がります。上り坂や段差越え、急発進の時の重心が背中に移ることで起こります。しっかりした補助輪が付いていれば難を逃れますが、中には用をなさない補助輪が付いている機種もあり、この場合や勢いが強い場合、格納式の補助輪を出し忘れた場合はそのまま転倒してしまいます。また、後方転倒を補助輪に頼るのは前輪が少し浮く為、気持ちの良い感覚ではありません。

両方をカバーしたい場合は中輪駆動で6輪の物を選べば解決しますが、重量が倍以上になります。なので4輪のもので探す場合はご自身の使用環境で選ぶ必要があり、上記の通り後輪の太さ、大きさ、位置や補助輪の有効性は動画や写真でも判断できます。ネットなどで購入される場合の判断材料にしましょう。